AutoCADを使ったCAD検定3級の作図例として、階段平面図の描き方を解説します。 左右対称の図面を効率よく描くための基準の取り方や、各種コマンドの便利な使い方が学べる内容となっています。動画の実際の操作画面とあわせて、作図の参考にしてください。
1. 基準となる円と補助線の作成
今回の階段は水平軸に対して線対称の形状をしているため、中心付近にある円を基準にして寸法を拾っていくと作業がスムーズです。 まずは外形の画層で適当な位置に中心をとり、半径1000の円を描きます。次にラインコマンド(L)で円の中心から水平な中心線を引きます。極トラッキングを15度刻みに設定しておくと、角度のある補助線を引く際に役立ちます。
2. 起点設定と相対座標の活用
斜めの線から特定の距離が離れた位置から作図を始める場合、起点設定を活用します。 Shiftキーを押しながら右クリックし「起点設定」を選びます。起点からの相対座標として、極座標入力(例:@50<-75)を用いると指定の角度と距離に正確に線を引くことができます。 また、幅900の箇所は、オフセットコマンド(O)で半分の450を指定し、中心線から上下にオフセットします。不要な部分はトリムコマンド(TR)で消去し、伸ばしたい線はShiftキーを押しながらクリックして延長させます。
3. マルチオプションを使った階段の作成とミラー反転
階段の段差(幅250)を作る際は、オフセットコマンドのマルチオプション(M)が便利です。間隔を指定したあと「M」を入力すると、連続してクリックするだけで複数段を簡単に作成できます。 左側の円弧部分や段差が完成したら、ミラーコマンド(MI)を使って反対側に反転コピーします。これにより、対称形の作図時間を大幅に短縮可能です。
4. 直線階段と矢印の作図
右側に伸びる階段も同様に、オフセットとトリムを駆使して作図します。幅1200の階段は600ずつ上下にオフセットし、段差幅250の線をマルチオプションで10段分作成します。 階段の進行方向を示す矢印は、極トラッキングを活用して15度や30度の角度で線を引き、不要な部分をトリムして仕上げます。
5. フィレットと図面枠の作成
角を丸める箇所にはフィレットコマンドを使用し、R=500で処理します。 最後に図面枠と表題欄を作成します。長方形コマンドで7860×5910の枠を描き、ムーブコマンド(M)で図面が中央にくるように配置します。表題欄にはマルチテキスト(MT)を用いて「階段平面図 出題例A」や縮尺「S=1/30」を記入し、プロパティ(Ctrl+1)から文字の大きさを調整して完成です。
動画
動画で解説しました。ご参照ください。