【AutoCAD】マルチテキストを文字に変換する方法

AutoCADには、文字列を表現するオブジェクトとして「マルチテキスト」と「文字」の2種類が存在します。 複数行を1つのまとまりとして扱うマルチテキストは便利ですが、他CADソフト(Jw_cadなど)へのデータ書き出しや図面ルールの都合で、1行ずつの「文字」オブジェクトに変換したいケースがあります。

この記事では、図面内のマルチテキストを一括で1行文字に変換する手順を解説します。

マルチテキストと文字の違い

変換の前に、2つのオブジェクトの違いを確認しておきます。

  • マルチテキスト:複数行の文字列をひとつのまとまり(オブジェクト)として扱う要素。

  • 文字:1行のみで構成される文字オブジェクト。

対象の文字を選択し、キーボードの Ctrl + 1 で「オブジェクトプロパティ管理」を開くと、一番上の項目で現在どちらのオブジェクトであるかを確認可能です。

マルチテキストを1行文字に一括変換する手順

手順は「対象の抽出」と「分解」の2ステップで完了します。

1. クイック選択でマルチテキストだけを抽出する

まずは図面内にあるマルチテキストのみを選択状態にします。

  1. キーボードから QSE と入力し、スペースキーを押して「クイック選択(QSELECT)」コマンドを実行します。

  2. ダイアログボックスが表示されたら、「適用先」を「図面全体」に設定します。

  3. 「オブジェクトタイプ」のプルダウンから「マルチテキスト」を選択します。

  4. 「演算子」を「すべて選択」に設定し、OKボタンをクリックします。

これで、図面内にあるすべてのマルチテキストが選択された状態になります。

2. 分解コマンドで変換する

選択されたマルチテキストを1行文字に変換します。

  1. マルチテキストが選択された状態のまま、「分解(EXPLODE)」コマンドを実行します。キーボードから EXP と入力して実行するか、リボンメニューの「分解」アイコンをクリックします。

  2. 処理が完了すると、複数行で構成されていたマルチテキストがそれぞれ独立した1行ずつの「文字」オブジェクトに変換されます。

  3. 変換後の文字を選択し Ctrl + 1 でオブジェクトプロパティ管理を開くと、上部に「文字」と表示されていることが確認できます。

まとめ

クイック選択と分解コマンドを組み合わせることで、マルチテキストから文字オブジェクトへの一括変更が簡単に行えます。 図面のデータ整理や、別形式へのファイル書き出し時などに役立つテクニックです。 日々のCAD作図業務にお役立てください。


動画

動画で解説しました。ご参照ください。